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第2弾というか(2) [陸貞伝奇]

スッカリ「陸貞伝奇」にはまったおかけで、
中国の官制や後宮制度まで改めて関心が
でてきたので結構調べることに。

まあテンポが良く、全く史実に忠実じゃ
ないので、逆にがっつり楽しめます。
これ、まさに序列階級の理解が大切。

主人公が(物語が)女官中心主義なので、
普通こういうものは後宮中心主義でしょうが、
その点非常にドライに仕上がっている点も
いいのかも。

厳然とした後宮の序列が重要なんです。
1)妃系
2)女官系
3)宮女系
4)官制
となるわけで、中国のWikii系ページに
結構説明されていますが、それぞれを
簡単に確認も含め集約してみると
(1)妃系(内官・宮官)
「1后、3夫人、9嬪、27世婦、81御妻」
この3倍算が基本ですが、まあ政治や
皇帝の好みがあって増設は常ですね。
簡単に言うと「時、人、もの」の3つが
全て揃っっていれば簡単に「后」、相手
が皇帝でしたら「皇后」冊立となるわけです。
しかし、世の中そんなに上手くいくわけない。
他国の公主といっても歴史もあれば格
政治的配慮など絡むから結構難しいです。
となれば、この次の当たりに集中すると、
・3夫人
いわゆるお妃さんですね、貴妃や賢妃など
なかでも「楊貴妃」が最も有名でしょうか。
寵愛を受けて「あがり」のポストですかね、
容姿端麗の女性にとって、またその親の
夢の終着駅というところですね。
1品ですし、まさに男子で言う3省の長。
それでも最後の一押しは女性の親の財力・
権力・兵力、これがここに入る決め手ですかね。
・9嬪
日本で言うと女御レベルですから、二品
でもありますので、結構寵愛されています。
六部の長と同等の格となります。
ここでこちらの「昭儀」の名が出てきます。

まあ物語では。従三品の昭儀でしたが
これは織染署の長を拝命するのに
それに合わせた身分をということでした。
侍郎(三品)にあわせたのですね。
まあ、作品では前のといっていましたが
北斉でも左右昭儀は配当されているから
矛盾するのですが、まあいいです。

結構、耳なじみしているのは三国志で
曹操の寵愛を一身に受ける「王昭儀」
あるからか、結構由緒ある名称と地位です。
確かに、古くは漢の時代に増設されたもので
その後も、ほとんどの政権に見られることから
政治的なつながりを考慮しないで考慮すると、
まあ単純に寵愛で考えるとここがゴールかも。

北斉では前記どおり左右で配置される
など、まさに寵夫人の代名詞なんですね。
こういうところは最近の日本人には難しい
後は省略しますが、ここらあたり
見ていたければ(中国HPまで)

そうことで、「昭儀」として「宮妃」陸貞で
養育を委ねられるし、皇后冊立でも、
断って、昭儀でいいというのですね。
まあ三品で二品の名称ですからね

さてそうなると陸貞が「七品典飾」の
時に、後の時代には、六品以下筆頭に
近い「宝林」授与の件ですが、まあ、
五品尚宮の尚宮さんには無礼ですね。
少なくとも、このときの北斉は四品以上
でしたので(TVでもいってました。
例の、婁青薔と王璿の争いから
貴妃と皇太后の争いになったとき
楊晚秋の発言で(漆ですね))、
ですからこの物語での「宝林」は
四品と思うのですが(じゃないと
降格ですからね、よって碧の方が
陸貞より高位になり、毎日へりくだる
ここらあたりですね。

ということで、
見習いとして入ったのも半年遅れだし

*ここで、用勤院の楊晚秋が婁尚侍に
呼ばれていて、陸貞が初めて用勤院に
いったときいなかったですよね。
(ここで本来、宋樂蓉はピンときている
はずなんですよね。それで王尚儀から
コンタクトがあったら、やばいんだと
すなわち、陸貞は「婁尚侍物件」だから
相当な覚悟でやらないとマズイと)

いろいろあって冷宮の「青鏡殿」に配属
されたときは、一応、四等宮女だと思いますが、
そこで、二等宮女に特別昇格し、遺言で
更に一等かつ筆頭宮女になるんですね、
まあ一等だからといって必ずしも筆頭宮女
とは限りませんからね。それは司宝司で。

それと、この女官試験、彼女だけ別格です。
これ科挙を理解しているとわかるしかけ
陸貞は、王村で(ここで結構ネタバレ、複線
まあ紅楼夢といい中国人はこれが好き?)
堪に女宰相とからかわれたのですが、
その時「秀才」くらい軽いと答えています。
そう、この女官試験は「殿試」がないのです。
その殿試が「白磁」の追試ということですね。
しかも秘密の試験ですから八品も当然です。

ただし、さすがに特例ばかりだと比較が
ということで抜き打ちで仕打ちをしかけ
正規の女官試験で断トツの首席を取らせ
七品に復活させるシーンを挿入させた
しかも実技はもっとも苦手だった刺繍ときた
(これ李家嫁入り、王荘での傷を縫うシーン
司衣司での各シーンにとどめの懲罰20枚)
さらには短期間で超絶絶技の「鳳尾繍」を
習得する(職人でも習得するのに数年かかる)
陳典侍(元の司衣司の長)六品女官が
陸貞がのちに六品に昇進するときに
私は7年かかったというから見た目も
24、5歳だしね。まあこの女官試験は
六品まで合同だというから

*案外「邱臘梅」が一番凄腕かもしれん

*とにかく豪商を仕切っていた陸貞にとって
高級品は馴染みのもの、「真珠なんて」の一言に、
実は陸貞にとってもそうだものね、嫁入り道具
なんて下手な大臣以上でしょうから、身分を金で
だからとんでもない、持参ものだったはす。
高級な布だって見たことあるものばかりです。
売っているんだもの自分自身でね(苦笑)

そもそも「字」を読めることが特技ですから
*冷宮とはいえ一人?筆頭でもだめ?
まあ、漢書をさらさら読める陸貞とはレベルが。
(まあ複数言語できないと、商売できないし)
宮女ごときで、複数の言語ができ、算盤も完璧
作法も元皇后付内侍長の母に、豪商の父が
全権委任でお稽古事となると、金銀財宝から
錦に磁気、そして周の骨董がわかるほど骨董に
触れているのですから絵画もばっちりでしょう。
こりゃずるいよね。しかも自分でも作れると。

*「寿」の帳だって、戸の細工を見て発想
したのだから、しかも文字は楷書じゃないし。

宮中ではじめて長広王に出会たときだって
目利きでなければスリリングではないし、
司衣司になるころ身分バレは当然ですね
わかっちゃうものね陸貞には、さすがに。

二級宮女になったとたんに「呂柳絮」も妹妹
呼びですからねまったく。序列にうるさい中国人

まあ病気にかこつけて「静心院」に送り込まれ
絶体絶命のはずが、施設改善の実績に
運命の師である杜蘅に出会うということ。
まあ死角の地であり、実際杜司儀は内侍局
復興の大黒柱になってもらうという結果が。

女官登用試験では8名受けて2名という
絶好の昇格チャンス
配点が筆記3実技7
単純に
実技が7、から0
筆記が3から0,5刻みで陸貞いなくて丁度いい

陸貞が実技7に筆記は当然0
陳雲さんが筆記1位の3で実技が上位3位以内・・・・
ということは実技で6か5、こりゃわかります。
実技2位とすると、3位以下しかいませんから
実技は5以下となります・・・・・
さて2名抜擢ですから、筆記2位の人は・・・・
結構1位優遇も多いですから
たとえば実技なら1位7、2位5、3位3から0.5刻み
筆記なら1位3、2位2、3位1から0.2刻み
そうなんですね、どう考えても王尚儀の論理では
陸貞は2位で合格っぽいんですね(苦笑)
まあ2名特例が抜け落ちている気もするが

そして、「白磁」で八品掌珍に抜擢ですから
ここで官女(女官さま)となるわけです。
まあ厳然たる区別がありますからね。

これも陸家で最後の団欒のあったとき
(養父が顕在の時にさかのぼるか)
(1)天下一の磁器を作りたい
(2)両替商を全国に
(3)西域を隊商でまわりたい
が目標ですから。昭儀になっても
司計司を握っているのはまんざらじゃない。
(3)は幸運にも?あの3年で十分できたが
実際3年、外にてといったって陸家として
活動したということだから(西域で商売相手開拓?)
しかも、1話の追放前ですでに数万両を動かして
いたのだから、朝飯前だな。しかも赤の珊瑚玉
養父は知らなかったのに陸貞は知っていた。
もう実際店は陸貞いないとまわっていなかった。
これに両替商を本格的に開始したら
実際商売が盛んになればなるほど、交易が
盛んになればなるほど両替商(銀行)が必要
殖産興業と銀行は両輪、資本の蓄積で
やがて国庫代理店を請け負うのだから
そして貨幣代わりの金・銀・米を扱っている
いやあ考えるだけでもすごそう、しかも南朝王家と
縁続き(叔父の妻が陳国皇族)、西域の国との縁

公的、民間的にも掌握しているのだから
その一方服装を見るに、張大臣は丞相だな
耳目は「中書省」だな
王尚書は当然「尚書省」トップですね。
その前は刑部のトップだったのかな
だから「門下省」で侍中(女侍中)だから
今は宰相という言葉もあり、張大臣引退でなんだろう


ですから日本での話数としての最終話(45話)の
冒頭は血縁関係が複雑すぎる

【陸貞】
まず
父)威烈侯將軍(二品以上)
母)薛内侍長(五品)

叔父)尚書(二品:陳)義父
叔母)和康郡主(皇族)
そして
義実家が御用商人の最大手
磁器なんて2家のみで
陸貞いなくなったら納品不可で
残りの劉家もぱっとしない

【越國夫人】
夫人(貴妃)
和康群主の伯母

【同昌公主】
陳文皇帝皇女
越国夫人の姪(義理の娘)

※だから越国夫人の姪(群主)の姪が陸貞
だから、同昌公主は越国夫人から見ると義理の娘

「長幼の序」をとても重く見る中国ですから
陸貞の2世代上の扱いになる夫人に対し
皇后代行(鳳印管理)だから挨拶しないのは
確かに女傑だといわれるよなあ。(夫人とは
いえ必ずしも皇后代行というわけではないから)

南朝の皇族に連なる家系の宗家長女か
妾腹扱いからえらい変わりようですね。

内々といえ長広王と既に宗廟には納めた
状況の婚姻済、しかも、内乱のため、
先帝の昭儀として宮妃となり、高緯の養母
そのとき国璽事務取扱となる。その後
武成帝(高湛)に対しても昭儀として婚姻
(皇后は公主のまま封じることで鳳印を管理)
後宮の実質的支配者のまま(あの、
蕭喚雲からおまかせねから、ずっと継続
ということです、皇太后は簒奪ですから)

内宮も皇后(同昌公主)以外は昭儀陸貞
のみ、宮官も女官首席、一品女侍中で
宮中は掌握したということですね。
侍中は日本でいうところの蔵人ですから
側近中の側近であり、政治堂の鍵ですね
しかも農業と商業(磁器・蚕産)の担当と
なると、税収増に殖産興業ですから

紅楼夢でも側近中の側近じゃないと、
財をなす分野を直轄ですからなれない。
(曹氏)

普通に考えて、女官(起案者)として、
官営の磁器工場と織物工場を仕切り、
(しかも技監と兼任だし、販売ルート
開拓までやっちゃっているから)
一方で、都の御用商人、最大手陸家の
家長として、こちらも磁器・陶器取引、
金・銀取引、宝飾品売買、米などの
穀物の商いなど、さらには両替商、
衣料雑貨なんでも有り(お菓子まで)
大臣の家なんて比較にならないほどの
大豪邸を落ちぶれたときでさえ所持・
維持管理している。(しかも国庫の穴を
自己資金で埋める(政商、大名貸し以上)
宮殿修理で6千両云々というセリフがあるが
はめられて2万両自腹切るときに顔色
一つ変えないのだから、しかも加えて
皇太后のおしろい代数万両もだから
しかも国庫との商いの粗利を調整すると
うまってしまうだけの商い料がある御用商人
あの一言でわかっちゃうからなあ。
このコンビネーションだと中国式なら
どんだけ蓄財するんだろう、恐ろしい。

そういえば堪と貞の嫁取りはすでに
2話で終わっていたんだな、そして
素でハネムーンだったんだな王村で
最後に奇しくも堪が話していたもの
馬に乗ってきた王子様が花嫁を受け止める。

実際後宮六司うち「司計(経理)、司衣
(衣装(調達・保管))、司寶(財物(調達・
保管)」の三司を五品尚宮で勅命により
監督下にしていたのだから
(残りは司正(規律・監査)、司膳(食事)
司儀(統制))

*静心院で杜司儀に「何をしてくれるのか」と
問われたがその答えは最終的に
「健康」と「五品尚宮(司計司除く5司)」
ですからね、師匠冥利に尽きるという。
こういう伏線がしっかりはいっている
(まあメロドラマ部分には関係ないですが)






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