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第2弾はねえ(5) [陸貞伝奇]

本当ガンダムのように設定を流用できる
楽しみがあるのが他の作品と違う。
宮廷ものはどうしても宮中と封冊権力で
とどまってしまうのだが、陸貞の設定が
宮中の後宮および一般政務にまたがる
うえ、民間商業・興業にまで広がるので
面白いのだ。しかも叔父が南朝の尚書で
磁器も錦も隣接国家「陳」の主産業であり
国家間なら単なる対立だが、商業として
商人の動きもあるから、いろんな話を
設定できる。昼は官窯で夜は陸家だから。

斉の年間予算はおよそ50万両前後で
南朝の陳もほぼ同様か何割か上回る
程度の規模だろう(遼を併合したから)
、対抗する魏は均衡状況から同程度
そう、そこで、陳から数万両の磁器輸入
がなくなり、十数万両の絹輸入が
魏や陳からなくなり、逆に十数万両の
磁器や絹織物が西域等に輸出される
日本で言ったら百兆円レベルの差し入れ
交換状況である。まさに数十万人の
軍隊による国家侵略以上の打撃だ。

ただ、陳国には叔父がいるわけだし、
皇后も出身者だから、陳国相手には
何らかの手当てをしたに違いないと、
この物語的には設定できる、とすれば
民間でやらないといけないのだから、
その中心は御用商人筆頭の陸家と
なるだろう。実際官窯立ち上げ時に
磁器商は少なく、すべて陸家と取引が
あると(自分は死んだことになっていて)
さらに、動く金額は数十万両単位だから、
粗利が2割としても国家予算並みの
収入が、この調整だけで陸家に
はいっただろう、おしろい代の埋め
合わせのときもまったくやりくりだけで
微動だにしていなかったからねえ。
まあ、陸貞の「陸家には金だけはある」
と本人が自嘲気味にいうのもまんざら
嘘じゃない。さらに貴重な織物は
自宅の染物工房で見たことがある
とも発言していましたから。

合理的に内乱によって婁派閥を
パージできて、半減した女官は
すべて陸派閥だから、その後
どれだけの権勢をふるったかは
想像の範囲を超えてしまうだろう。

こういう妄想が進むところがこの話の
他とことなるところなのだ。

中国の三大蓄財は、磁器陶器に
絹織物に塩だ、塩は南朝だから、
北朝では前の2つとなる、よくある
清朝の物語は塩役人の権勢と
蓄財ぶりが多く語られている。
織染もそうだ。これ実際の社会も。

もともと磁器を特に上物を納めて
いた陸家(もうひとつは劉家だが
高級品は陸家のみ)が官窯と
二人三脚で、陸貞が統率して
いるのだから事実上中国全土の
磁器相場を握っていたとさえいえる。
それに加えて絹織物までだから
これで中国全土の経済を支配し

さらに斉の後宮的には
自分が一品の女侍中で女官として
圧倒的な高位でまず君臨し
後宮では昭儀として、実質唯一の
妃として君臨し、鳳印を所持。
しかも一品女侍中ということは
三省六部的にも北朝では筆頭
ですから、朝議も臣下の首席だ。
まあ侍中の承認なくして詔勅が
出ることはないのだから事実上
国璽も握っているといってもいい。

三省も
張大臣は尚書令かな(高湛の
危機のとき各所に伝達しにいった)
中書令は皇太弟が代行していた
かもしれんなあ
王尚書は刑部尚書っぽいしね
沈碧は沈国公の弟(敬国公)の
庶子、そりゃ最後まで怪しまれ
ないよなあ、長広王にもね。
また、嘉敏に近づけるわけだし
陸貞を暗殺しようとしても
あの規模を楽々と準備もできるし。
ただし、父が爵位といっているから
(そのため八品女官にもなれた)

内侍局を見ても
まず杜尚宮(五品)が六司のうち
司計司(予算決算)以外一元掌握
そのため主流派・反主流派の争いが
ないという統一感のある状況だ。
ベテランの陳典侍を司正司に
(衣装は六品だよなあ、司衣だったし)
瑠璃に司衣司と青鏡殿で八品
最終的にあの訛り姫が腹心とは
まあ織染署と司衣司の肝だから。
一方、琳瑯が司寶司で掌珍の八品
無事こそ名馬の代表例だな。なまじ
優秀な玲瓏は標的になってしまったが
司膳司には、楊宮女を八品に昇格させ
配置することで、自分のあまり掌握
していなかったところにベテランの
腹心をおくバランス感覚は絶妙

そして会計の肝の司計司は直轄だ
基本の税金を精査し、稼ぎ頭の
織染署と官窯は直轄という攻守。








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